20年前に出会った小犬との思い出。 ジグソーパズルのような記憶の断片を、 拾い集めて綴ります。
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イワシ泥棒
2007年08月08日 (水) | 編集 |
大将は昼間は主人の店で過ごしていた。
子犬の頃から、妙に落ち着いていて、お客さんが
来ても興奮したり、吠えることはない。

店の奥でだいたい寝てる。トイレはテナントマンションの
小さな空き地へひとりで行って、用を足したら店に戻ってくる。
排便は朝と夕方の散歩でしかしないから、昼間はオシッコだけ。

主人の店の隣は、なんどかテナントが代わった。
レンタルビデオショップだったり、カーテン屋さんだったり。
ある時期、八百屋さんがテナントに入っていた。

店先にカゴに盛られた野菜や果物が並んでいる。
トイレに行って帰ってくるとき、八百屋の店先を通っても
クンクンすることなく、素通り。

八百屋のおじさんはそんな大将を見て、
「この犬はほんまエライな~」って。

八百屋さんは野菜や果物だけでなく、乾物や干物なども
特売品として売られるようになった。

そんなある日のこと、大将がトイレに行って帰ってくる途中、
八百屋の店先に置かれてたイワシをいきなりパクッ!

店の前でそれを見てた主人が「たいさん、コラッ!」と。
口からイワシの尻尾が出たまま、大将は空き地へ走る。

♪おさかなくわえたドラ猫(犬)、追いかけて~♪
まさにそんな光景。

大将は空き地ですぐさま逮捕。口からイワシを取り上げた。
主人は、八百屋のおじさんに平謝り。

八百屋のおじさんは、「いやいや、かまへんかまへん」
「犬やもん、しゃーないしゃーない」と。
おじさんの家でも犬を飼っているせいか、寛容に許してくれた。

大将は主人にこっぴどく叱られてしょんぼり。

この出来事は、夕方私が仕事からの帰り、店に立ち寄ったときに、
主人から聞いた話だった。
私はその光景を浮かべて、ただ笑うだけだった。

これ以降、2度と泥棒することはなかったけど、
店の前では、引き綱で繋留されるようになった。


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